Last update : 2024.07.10
日本医学会連合TEAM事業・日本肥満学会・
日本肥満症治療学会 合同企画シンポジウム
【第1部】肥満症に伴う各々の健康障害の発症・進展
とBMIの関係と減量による改善効果
発表者
ご氏名 | 坂東 泰子 先生 | ||||||||||||||||||
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参画学会 | 一般社団法人 日本循環器学会 | ||||||||||||||||||
ご所属 | 三重大学大学院医学系研究科基礎系講座分子 生理学分野 |
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ご講演タイトル | 循環器疾患管理のための肥満対策ー現状と課題 | ||||||||||||||||||
略歴 |
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所属学会等 | 日本循環器学会[社員、Fellow of the JCS、東海支部評議員、学術委員会IT/Database部会委員(2020-)、JROAD研究利用審査検討会委員(2020-)、BCVR基礎研究部会委員(2020-)、ガイドライン部会委員(2022-)、基本法・5カ年計画検討委員会臨床・基礎研究の強化SWGメンバー(2022-)、心臓移植実施施設部会オブザーバー(2022-)、ダイバーシティ委員会委員(2014-2022)、JCS-JJC部会長 (2020-2022)] |
ご発表内容の要約
肥満とその影響である慢性炎症は、2型糖尿病やがんのみならず、動脈硬化性疾患(ASCVD)の原因であることは知られていた。最近では、肥満に合併する異所性脂肪蓄積が血管のみならず心筋組織リモデリングにも関与することが明らかとなり,ASCVDのみならず、心不全の原因にもなることが指摘された。実際、肥満外科手術は、高度肥満症の患者に対して、ASCVDイベントのみならず、心不全悪化や不整脈(心房細動)発症イベントにも抑制的効果があることが報告されている。欧米では、これらエビデンスを鑑み、循環器病予防ガイドラインへの過体重・肥満管理に関する学会横断的な推奨勧告が行われているが、日本ではこれから、このような学会横断的コンソーシアム・アライアンスでの活動が望まれる。これにより、横断的研究推進や肥満患者の循環器疾患に関するデータベース研究の協働が可能となり、循環器疾患管理のための肥満対策指針を盛り込んだガイドラインのアップデートに繋がる。同時に、循環器疾患予防管理のためには肥満対策が不可欠であるという意識向上を市民・企業・行政に高める働きかけが、より効果的にアプローチの実現が可能となると期待できる。
以上